洛卡卡卡吧 关注:131贴子:3,189
  • 9回复贴,共1

2004年1月リミックス ジョジョ [荒木飛呂彥、吉良吉影を語る

取消只看楼主收藏回复

2004年1月リミックス ジョジョ [荒木飛呂彥、吉良吉影を語る(总)]
吉良を語る前に、まずは杜王町について話しましょうか。
モデルは僕が子供の頃暮らしていたところの近くにできた新興住宅地です。
僕はそこに素敵さよりも不気味さを感じたんですよね。
「大丈夫かなあ」っていう。
みんな幸せそうな電気の光とかが見えるけど、でも家の中では何してるのかわからない。
同じ様な家が建ってて、綺麗で、幸せそうなんだよね。
そこがまた、吉良がいるという感じなんだよなあ(笑)。
『ダイヤモンドは砕けない』には、街を作ろうというテーマがあったんです。
日常の隣りに潜むユーモアだとか、不気味さだとか、そういうところを描きたかった。
自分の周りにも、視点を変えればおかしな所もあるかも知れない。
スティーブン・キングの小説の影響も大きいですね。
八~九十年代に読んでたんですが、特に好きなのは『ミザリー』。
舞台が限定されてて、深く深く描いていくような感じ。
あの頃のキングは一気に読みましたね。


1楼2020-07-21 04:22回复
    それと第四部では、かなり自分の趣味とかも入れられて楽しかったですね。
    ゲームだとか、お店だとか、イタリアンレストランとか!
    トニオの店は、置物までこだわって描いていたからね。
    そういうのが入れられたんで・・・。
    取材も、仙台に帰ればいいだけで(笑)、土産物屋とか写真を撮ってきて、怒られない程度に描いてました!
    あと仗助のヘアスタイルはね、編集にも「今時こういう主人公やめて下さいよ」みたいなこと言われたんですよ。
    でも逆に、いいんじゃないかな・・・と。
    髪型にこだわってるところが‘70~‘80年代の不良ですよね。
    でも田舎に帰るとたまにいるんだよね、あれが(笑)。
    学生時代はちょっとやばいなと思って近寄らなかったけど、今見ると微笑ましい感じがするんだよね。


    2楼2020-07-21 04:22
    回复
      リミックスにすると、吉良のエピソードだけで7冊ぐらいあるそうで「そんなに描いた? へえ~」っていう感じですね。
      『ダイヤモンドは砕けない』で”日常の裏に潜む恐怖”をテーマにしたのは、‘80年代ぐらいから、殺人鬼の本とか読むのがすごい好きだったからで、『羊たちの沈黙』が出版される前で、またブームになる以前から、殺人者たちの動機が知りたくて注目していたんです。
      人間として生まれて、なんでこういうことするのかな、みたいな。
      そういうのがすごい好きだったし、そういう人の行動も不気味だった。
      だから日常を描こうとした時に、そういう殺人鬼が敵になるんだろうな、というのは最初に考えてました。
      その前の『スターダスト・クルセイダーズ』の敵とはまったく違った、待ってるタイプっていうか。
      『スターダスト・クルセイダーズ』の敵っていうのは、襲いかかってくる奴らですけど、誘い込むようなタイプっていうか・・・そのうち出そうとは思ってましたけど、最初から、吉良吉影という具体的な人物が存在していたわけではないんです。
      最初は学生レベルというか、億泰や形兆、あとギターの音石明みたいな・・・そういう学生レベル、ヤンキーレベルの敵を最初に考えていました。
      それは、最大の敵というのを作らないようにしたかったんですよ。
      倒さなければいけない、目的となるような強い敵を出しちゃうと読者はみんなそっちにばかり興味がいくんですよね。
      だからその欠点を補うために出したくなかった。
      いつでも現在やってる話に注目させたかった。
      だけどやはり『ジョジョ』の読者っていうのは、そういう最大の敵みたいのが欲しいみたいでね、DIOが強烈すぎたのかなぁ・・・ということで、終盤も近くなって来たのかな? と思った時に吉良を考えて出しました。
      吉良という名前は”キラー”=殺人者からですね。
      わかりやすいですけど(笑)
      名前の吉影は・・・僕って頭文字が揃うのが好きなんですよ。
      ジョジョもそうですしね。
      だから”吉”で合わせたら覚えやすいかなという、それだけの理由です。
      でもなんか、ピッタリきましたよね。


      3楼2020-07-21 04:22
      回复
        最初の登場は、いきなり吉良の視点から始めました。
        敵側の視点から描きたかったっていうか、やはりこう、今までの話って悪役っていったら主人公から見て悪役だったと思うんですよね。
        でも敵の立場もあるわけで、敵の心理状態というか、そういうのが描きたかったんです。
        吉良がなぜそんな殺人を犯すのかち?しかも主人公としてじゃなくて悪役として描きたかった。
        だからあまり同情されるようなキャラクターにはしたくなかった。
        よくこういう殺人者たちの生い立ちとか読んでいると、やはり少年時代が不幸だったとか、色々あるんですよ。
        だけどそういうところを描いちゃったら、敵にならないなと思ったんですよね。
        だからなるべくカットするようにしてキャラクターを作っていきました。
        そこにはちょっと苦労しましたけど。
        DIOは人間の頂点を目指していくっていうのがありましたよね。
        でも吉良っていうのは、本当の人間の幸せを追い求めてる人なんですよ。
        だからトラブルが嫌いなんです。
        で、自分の趣味の世界だけに生きていたいっていうか、そこがまた危ないというか(笑)。
        でも、彼なりの哲学がちょっとあるかな・・・。
        これまでの敵は、DIOも、カーズも、頂点志向で、日本経済にちょっと象徴されてるところがあるかも知れないけど、バブル経済みたいなね(笑)。
        そういう時は、DIOだったのかなって思うし、無意識のうちにそういうものを求めてるのかも知れないですよね。
        吉良を描いていた時代には、やはり平穏が求められていたんですよね。
        幸せっていうのは、人間の頂点に立つことではないという。
        吉良は中学校時代から表彰状が全部三位。
        一位でも二位でもなく三位。
        目立たないけど手堅いところにいつもつけている。
        本当は、一位を取れる才能を持っていたんですよ。
        だけど目立ったりとか、敵が増えたりとか、追いかけられたりとか、プレッシャーとか、人に期待されたりとか、そういうのがまったくダメなヤツなんですよ。
        大人でそう考える人はいると思いますけど、小中学生の頃からそんなこと考えてるのって何か怖いよね(笑)。
        「俺は一番を取るんだぁッ!」って方がまだかわいげがある。
        そこにちょっと異常な感じとか、普通とは違った天才みたいなものを描きたかったんですよ。


        4楼2020-07-21 04:22
        回复
          18歳の時に杉本鈴美を殺したのが、吉良の最初の殺人なんです。
          あれがね、ちょうど承太郎たちがDIOと戦ってた時期と一致するんですよね。
          だから何かそういう、星回りじゃないけど、星の動きみたいなのがある年だった。
          運命の年なんですよ。
          仗助も瀕死でリーゼントの人に助けられたし、何かそういうのがあるんです。
          やはり最初の殺人は衝動的なものだったんでしょうね。
          偶然鈴美を見かけて、家に忍び込んで・・・そこで運命が変わっていく。
          もうそこさえなければ、殺人も知らずに幸せになったヤツなのかもしれないけど、運命の星回りで、我を忘れてしまった。
          やっぱりその因縁が消せないわけですね。
          そして最初の殺人がずっと長い間発覚しなかった。
          殺人鬼の本なんか読んでると、縁の下に何十体という死体があったりとかするんですよ。
          よく見つからないな、と思いますけど。
          そういうのが怖いですよね。
          近所の人の無関心みたいなのもあるだろうしね・・・。
          その最初の殺人があったから、吉良は48人も殺してしまったというわけです。


          5楼2020-07-21 04:23
          回复
            荒木飛呂彦吉良吉影を語る後編
            ---前回に引き続き、荒木飛呂彦について語っていただこう。
            まずは、吉良の特殊な趣味(?)のお話から・・・。
            吉良が自分の爪を瓶の中に残していた・・・という設定は、自分の体調とかストレスとかを見るために、切った爪を保存している人が実際にいる、というのを何かで見て、そこから思いついたんです。
            その人は殺人鬼ではないんですが(笑)
            この爪の話は興味があって、なんか覚えていたんですよ。
            で、吉良はそんなことやりそうだな・・・と「爪が何ミリ以上伸びた時は絶好調!」「こういう時期は絶対に捕まらない!」って。
            自分にも、ちょっとそういうところがあるかも知れない・・・血圧の記録をつけたりして、その記録から隊長を判断して「今は何があっても大丈夫!」とか思ってます。
            スポーツ選手とかでもやってる人はいるんじゃないかなあ・・・爪じゃないけどね。
            吉良はそういうののちょっと不気味版という(笑)
            次は吉良の家族についてですが、家族の写真が出て来るところがあるでしょ、あれはちょっと思いを込めて描きました。
            楽しそうじゃない家庭なんだけど、何か穏やかそうでもあるし・・・それがまたちょっと不気味・・・みたいな。
            父親と母親は仲良さそうにも見えるし、そうでもないようにも見える。
            でも派手な喧嘩はしてなさそう。
            犯罪者の生い立ちとか書いてある本を読んでいると、チラっと載っている子供時代の写真とかが不気味な時があるんですよね。
            そういう思いを込めて、あの吉良の家族を描きました。


            6楼2020-07-21 04:23
            回复
              そして吉良の父親ですが、ちょっとおかしな人で、犯罪者までいかないまでも・・・変わり者だった。
              息子が殺人者だというのは知っていて、その犯罪を隠してたんでしょうね。
              もちろん吉良の父親は、息子を守るためにエジプトへ行ってエンヤ婆から弓と矢を手に入れた。
              ちょうどその頃、DIOは世界中から仲間を探していた時期で、吉良の父親はその時に才能が認められた奴のひとりなんですよ。
              億泰の父親もそのひとり。
              そういうDIOに認められた奴が世界中に結構いて、その中でも、日本には承太郎がいたために、吉良の父親や億泰の父親は特に目を付けられていたのかも知れないですね。
              母親については何も描いていないんですが、やっぱり可愛がりすぎる虐待、みたいなものを吉良にしていたんじゃないかなと思います。
              またそれも怖いでしょう?
              吉良家の親子関係みたいなものも深く描くべきだったのかな、と今でも思います。
              でも、泣く泣くカットしたっていうか、描く勇気がなかったっていうのか、そういう感じです。
              さっきも言った通り(前巻掲載の前編参照)、吉良の過去はあまり描きたくなかったんです。
              読者が吉良や吉良の父親に対して「この人は本当は悲しい奴なんだな」と思わせないようにしたかった。
              吉良が殺人を犯す心理状態は確かに描いてましたけど、根本的な動機みたいなところまで描いたら、吉良が可哀想な奴になっちゃう・・・ていうか、吉良に感情移入しちゃうと、少年マンガとしては違うかな・・・と。
              やっぱり、読者には同情してほしくなかったんですね。
              その辺が吉良を描く時に、苦労したところかもしれない。
              吉良の心理状態や動機、親子関係をもっと描いていたら単行本があと2、3巻分は増えたかもしれないですけどね(笑)。


              7楼2020-07-21 04:23
              回复
                やはり家族関係って興味があって・・・ジョースター家の血筋っていうのも家族関係ですしね。
                キャラクターを描く時って、両親とか兄弟って気になるんですよね。
                まあ自分が、かなり両親や兄弟の影響を受けたからっていうのがあるかも知れないですけど。
                そう考えていくと、悪役を出しただけで、その悪役は家族の誰かからの影響を受けてるのかな? とかって思っちゃうんですよね。
                でもその人物の背景を描いちゃったらテーマから外れていくとか、色々あって・・・。
                描こうと思ったらホントに一杯あるんですよね。
                DIOにも、父親からの影響があったみたいにね。
                でも週間連載の漫画ですから、その辺のカットのし具合がいつも悩むところです。
                何と言っても毎週19ページしかないですから。
                本当に分量がないんですよ。
                基本はワンアイデアですよね。
                それでも入らなくて、どうやって2ページ詰めようか・・・と、いつも必死に考えたりしてます。


                8楼2020-07-21 04:23
                回复
                  吉良が1回追い诘められて逃げる展开になったじゃないですか。
                  あれで第4部终了か、みたいに思われてたみたいですけど、复活は绝対させようと思っていました。
                  あの逃げるっていう感覚が、DIOの再生と同じだと思うんですよね。
                  1回负けるかな? と思わせながら复活して来る・・・あの辺はね、描いていてホント、奴の生命力っていうかそういうのを感じましたね。
                  DIOとは违った生命力。
                  DIOはあくまで肉体的な生命力だけど、吉良は精神の世界、精神的な强さという世界に入れたな、と思いました。
                  あそこで、吉良は精神的に仗助たちに胜っていたと。
                  吉良があんなにスゴイ敌になったのは、あの复活があるからですね。
                  あそこで谛めたら駄目だったんですよ吉良は(笑)。
                  シンデレラを利用して入れ替わるというのは、全然考えてなかったんですよ。
                  仗助たちに追い诘められて、どうやって逃げ延びさせようかと必死に考えて「あ、そういえば前回出したシンデレラが使えるんじゃないか!」って思いついた。
                  基本的にはいつも、周间単位で考えていますから、その先のことはいつも考えていません。
                  最近のジャンプマンガはどうなのか知りませんけど、基本はいつその周をいかに盛り上げるかを考えて描いているんで
                   で、その后吉良が川*浩作になりすました「お父さん」になるところも気に入っていてね。
                  P・K・ディックの小说だったかな? 宇宙人がお父さんになっていたという话があるんですけど、ああいうのを描きたかったんですよ。
                  息子だけが「こいつは宇宙人だ」って知ってるんだけど・・・何か好きなんだよね、そういうの(笑)。
                  あの辺は息子の川*早人の视点になっていて、展开が変わって良かったんじゃないか、と仆は思ってるんですけど。
                  その后、また吉良の视点からの话になったり、あの奥さんがだんだん吉良を好きになっていく展开とか。
                  人间が変わってるんだから、そりゃ惚れることもあるだろうとは思うんですけど、杀人鬼に惚れるというのがね、あの辺もまた异常でいいかもなあって思ってます
                   そして最后に息子に気付かれて、新しい能力が出てくる。
                  そこもやっぱり再生の延长线ですね。
                  同じ能力でずっと続くのは『ジョジョ』ではあり得ないことっていうか、そういう前提があるので、パワーアップしなきゃいけないんですよね。
                  少年が成长していく过程を描くっていうのは、少年マンガの王道でしょ。
                  そういうのを「外したくない」っていうのはいつもあります。
                  仗助とか承太郎っていうのは、すでに出来上がってるところがあって、なかなか成长シーンを入れにくい感じがあるんですけど、康一くんとか、川*早人とかは成长していってますよね。
                  それと同じように吉良も成长していくというのが、ちょっと异色な少年マンガの王道をいっていますね(笑)。


                  9楼2020-07-21 04:24
                  回复
                    バイツァ・ダストの「時間が戻る」というのは、やっぱり時間テーマっていうか、タイムトラベルテーマを考えていくと、「止める」だとか「戻す」だとか、そういう風な考え方の発展形として、バリエーション出来るんですよ。
                    DIOの時に描ききれなかった部分を、次の時にやっているという感じです。
                    好きなんですよね、時間テーマって。
                    『黄金の風』でも『ストーン・オーシャン』でもやりましたけど。
                     バイツァ・ダストの話は描いてて面白かったですよ。
                    パズル的で、ゲームを作ってるような感覚がありましたね。
                    でも何度も同じ時間を繰り返してるんで、「読者がきちんと読んでるのかな」って描いててすごい不安になった(笑)。
                    さっきも言いましたけが、毎週19ページの枠の中で描いてるんで「これ週刊マンガとして大丈夫なのかなあ」ってふと思ったりもしました。
                    やっぱり週刊連載は、ソノ19ページで盛り上げて、次の週に引かなきゃいけませんからね。
                    大変だけど、そういうルールがあると思って描いてます。
                     吉良は最期、救急車に轢かれて死んだんですが・・・顔を敷かれて、誰が解らなくなって。
                    何か『ダイヤモンドは砕けない』は・・・・・・杜王町は「永遠」の世界に閉じ込めたかったんだよね。
                    もし夫が別人だったとわかっても奥さんとかは幸せなのかな?と思って。
                    もし別人だと分かってしまったら、ちょっとつまらない感じもあるじゃないですか。
                    だから、いつまでもあの状態で、わからないままでいいのかな・・・という。
                    杜王町は、僕の中ではずっとあのままです。
                    だから仗助があの後どうなったか、とかもまったく考えていないです。
                    「永遠」の杜王町ですから。
                    その後に描いた『デッドマンズQ』の吉良というのは、あれはまた外伝で(笑)。
                    「永遠」の世界というか、ずっと魂が天国にも地獄にも行けない、そういう苦しみもあるのかな、それが罰だって言うかね・・・『黄金の風』のディアボロの最期もそうでしたけど、永遠に閉じ込められるのは、ひとつの罰の方法かも知れないですね。
                    『デッドマンズQ』は「描きながら涙が出てきた」と短編集(『死刑執行中脱獄進行中』)のあとがきに書いたんですよ(笑)。
                    吉良にはかなり思い入れがありましたから。
                    殺人さえ犯してなければ気持ちはすごい分かるっていうか・・・ちょっとね、当時は描かなかったけれども、改めて考えると「悲しみ」みたいなものを背負った人なのかなって思います。
                    これまで登場させた悪役の中では吉良が一番好きなんですよね。
                    DIOも好きですけど・・・DIOよりも。
                    「平穏に暮らしたい」っていう、普通の少年マンガには無いようなキャラクターだからこそ、思い入れが深かったですね。


                    10楼2020-07-21 04:24
                    回复