萎れる、萎びる、萎える、枯れる、萎む
萎れる、萎びる 「萎れる」は植物が水分を失ったり、雨に打たれたりして、生気を失ってぐったりした様子を意味し、「花、植物、葉、花びらが萎れる」、「萎れた様子、苗、雑草」などの形で用いられ、また、気力を失ってしょんぼりするという意味もありますが、ほとんど使われていません。「萎びる」は「萎れる」とほぼ同じ意味だが、使用頻度がずっと低く、古風的な使い方と見ていいでしょう。
萎える 「萎える」は体力や気力が衰えてぐったりするという意味で、「気持ち、気力、力、欲望、」などが萎えるという形で使われ、「萎れる」の抽象的な用法と見て間違いないでしょう。
枯れる 「枯れる」は草木が衰えて死ぬという意味で、「花、葉」などの色が枯れ色にまでなるという点で「萎れる」と決定的な違いがあります。また、単なる個々の植物ではなく、「山、田畑、草原」などが枯れるという広い範囲での使い方もあります。
萎む 「萎む」は〔開いたり、ふくらんでいたりしたものが水分や空気を失って〕張りがなくなり、しおれちぢむという意味で、大きさに明らかな変化があるという点で他の語と大きく違います。「花、風船」が萎むなどの使い方が見られます。また、「夢が萎む」などのように抽象的な使い方もあります。