2018(平成 30)年 4 月 11 日(水)
天然記念物シリーズ 第 3 集

(1)キタキツネ
(2)エゾシマリス
(3)エゾナキウサギ
(4)エゾモモンガ
(5)エゾコザクラ
(6)チョウノスケソウ
(7)チングルマ
(8)エゾノツガザクラ
(9)クモイリンドウ
(10)チシマギキョウ
背景 旭岳
発 行 枚 数 1,000 万枚(100 万シート)
天然記念物シリーズについて「天然記念物」とは、学術上貴重で日本の自然を記念するものとして指定された動物、植物、地質鉱物、そしてそれらに富む天然保護区域のことです。特に重要なものは「特別天然記念物」として指定されています。本シリーズは天然保護区域をテーマとし、そこに含まれる天然記念物をはじめとした自然を紹介します。第 3 集は天然保護区域の中でも特別天然記念物に指定されている大雪山を題材としています。大雪山は北海道の屋根ともいわれる火山地帯で、1971(昭和 46)年に天然記念物に、1977(昭和 52)特殊切手「天然記念物シリーズ 第 3 集」の発行(1)(2)(3)(4)(5) (6) (7)(8)(9) (10)年に特別天然記念物に指定されました。
(1)キタキツネ 大陸でみられるアカギツネの亜種で、北海道のほぼ全域に生息しており、いくつかの出口がある迷路のような巣穴を掘って生活します。本州などでみられるホンドギツネよりもやや大きめで、足首が黒くなっているのが特徴です。
(2)エゾシマリス体長は約 25cm、尾長は約 20cm で、尾に生えている毛の長さが約 5cm ほどあるため、外観はとても太く見えます。餌が減る冬に備えてドングリやクルミを土中に貯蔵する習性があり、積雪期でも 50cm 以上掘って餌を探し出す能力もあります。
(3)エゾナキウサギ 大陸と北海道が地続きだった時代にやってきたため『氷河期の生き残り』ともいわれ、日本では北海道のみで見ることができます。体長は約 18cm で、ガレ場という大小の岩が積み重なった岩場にすみ、名前のとおり様々な鳴き声を使ってコミュニケーションをとります。
(4)エゾモモンガ 北海道では低平地や亜高山帯の森林や林に暮らしており、連続した樹木があれば公園や人家の周りでも観察できます。体長は約 15 ㎝、体重は約 100g、寿命は野生個体では約 3 年未満と短いです。食性は雑食性で、基本的には樹木の芽や花・葉・樹皮などの植物性のものです。
(5)エゾコザクラ高さ 5~10cm、花は直径約 2cm で、6 月下旬から 8 月中旬に高山帯の湿った所に咲きます。
(6)チョウノスケソウ 高さ 5~10cm、花は直径約 2cm で、チングルマとよく似ていますが花びらの数や葉の形が異なります。7 月から 8 月にかけて高山帯の岩場や砂れき地に咲きます。
(7)チングルマ 高さ 3~10cm、花は直径約 2cm、6 月から 8 月にかけて高山帯の湿地や砂礫地に咲きます。花が終わると雌しべが長く伸び、群生地はじゅうたんを敷き詰めたように見えます。
(8)エゾノツガザクラ 高さ 10~30cm、約 6~8 mm のつぼ状の花を枝先に 2~7 個ほどつけます。7 月から 8 月に高山帯の湿った所に咲きます。
(9)クモイリンドウ高さ 10~20cm、先が 5 つに分かれる花の長さは約 5 cm で、外側に濃緑色の筋模様があります。8 月に砂れき地に咲きます。
(10)チシマギキョウ 高さ 5~10cm、花は約 4cm で縁に白い毛が生えています。7 月から 8 月にかけて高山帯の岩場や砂れき地に咲きます。
(背景)旭岳 大雪山連峰の主峰で標高 2,291m の北海道の最高峰です。中腹の約 1,600m 地点には姿見の池があり、旭岳を背景に、夏には一面の高山植物を、秋には日本一早い紅葉を楽しむことができます。