360話 『復讐』
■動き出す旅団(クモ)……!!
【出航2時間前】
B.W.号の停泊する港ではコンテナ積み込みの最終作業が行われていた。
うず高く積まれたコンテナの隅に作業員2人の遺体が転がっている。
コンテナを確認するクロロ「CE-0215・・0216・・0217、これだな」
マチ「間違いない?」
クロロ「ああ 1層に運び込まれる食糧が入ってるはずだ」
ノブナガ「別に何でもいいんじゃねェのか 運び込まれたらさっさと出るんだろ?」
マチ「さっきの話聞いてた? 下手に5層行きのコンテナなんかに入ったら面倒でしょ」
フランクリン「ハンター協会の連中も大勢乗ってるらしいからな」
ノブナガ「大したことねェよあんな連中」
クロロ「20万人を敵に回すとしてもか?」
「忘れるな 今回は隠密作戦だ」
フェイタン「面白くないね」
フランクリン「面白いかどうかは重要じゃねェだろう 問題は成功率だ」
笑うフィンクス「どうした えらく真面目じゃねーか」
どこかへ向かうノブナガ。
マチ「どこ行くの? もう出発だよ!」
ノブナガ「便所だよ」
「ヒソカに気をつけろよ」と軽口を叩くフランクリン。
ノブナガ「斬るぞてめェ」
クロロ「いいから さっさと済ませて来いノブナガ」
ケッと吐き捨ててトイレに向かうノブナガ。
だだっ広いトイレの中で、不穏な空気を感じ取るノブナガ。
ノブナガ(……?)
誰もいないはずのトイレで、個室のドアが音もなく開いていく。
ノブナガ「てめェエ…!!!!」
現れたのはヒソカ。
ヒソカ「やあ♠」
「見てくれたみたいだね 僕の作品(アート)♦」
背景には、頬に涙と☆のマークが描かれたコルトピの生首が。
ヒソカはそれを電脳掲示板に投稿していた。
ヒソカ「ボクからの宣戦布告ってとこかな☘」
ノブナガ「まさかてめェの方からノコノコ現れてくれるとはな…!」
「わざわざ殺されに来るとはご苦労なこった」
ヒソカ「ボクも驚いたよ まさか勝てると思ってるなんてね♠」
ノブナガ「間抜けが…!!」
ふとウヴォーギンの姿が脳裏によぎる。
と同時に恐ろしいほどのオーラを放っていくノブナガ。
クロロ「!!」
マチ「!!」
ヒソカ「!!!」(な…これほどのオーラ…いったいどれほどの…!?)
意識が極限まで圧縮され、かろうじてノブナガの残像を捉えたヒソカだったが…
ズン
ケタ違いのオーラ量に戦慄する旅団の面々(中でいったい何が…!?)
■凶刃に死す──…!