文珠とは江戸初期頃に活躍した紀伊の文珠重国らを指す。本国は大和で作風も大和伝を踏襲し、初代の南紀重国は徳川家康に召され作刀している。
本作、ほぼ無反りに近い直刀という独特な体配が目を引く。澄んだ小板目肌は良く詰み疵気もなく、匂口の締まった直刃は刃中も明るい。古研ぎながら十分で研磨の必要はない。
凝った拵は見所多く、突兵風に小尻を絞って直刀に似合う形。赤味のある茶と黒の変わり塗り鞘は、栗型と鯉口に飴色の水牛角を用いて洒落ている。鐔は鉄地に赤銅で熨斗（のし）を描き、末永い発展を願った縁起物。縁頭は兜形の頭に鞭と軍配図の縁が洒落ていて、赤銅と金象嵌で家紋が入る。珍しい図柄の目貫は飛龍で、羽を広げた龍が鎮座している。普段あまり目にしない直刀は好き嫌いが分かれるも、古い長剣を思わせる姿に魅力を感じる。保存刀剣鑑定書附。

挺喜欢这把，如何搞得到