【15-05-18】
【インタビュー】YOSHIKI、ルナフェス出演のため手の手术を延期
BARKS 5月18日(月)17时38分配信

5月18日、<LUNATIC FEST.>参加アーティストとして、BUCK-TICKとともにX JAPANの参戦が明らかとなった。世界ツアーの开催をはじめ、ニュー・アルバムの噂などX JAPANの动きが活発化している。ファンには嬉しいアナウンスが続々と闻こえてくるが、同时に気になるのはメンバーの体调や身体のコンディションだったりもする。
日本を代表する世界的知名度を夸るYOSHIKIは今、何を感じ、何を考え、何を行おうとしているのか。世界规模で様変わりをみせる音楽事情とともに、X JAPANの未来はどうなるのか…、YOSHIKI本人にぶつけてみた。
取材・文:BARKS编集长 乌丸哲也
——X JAPANの<LUNATIC FEST.>参加が発表されましたが、YOSHIKIマネージメントによると、実はルナフェスとYOSHIKIの手の手术日程が重なっていたため、手术を延期したようですが?
YOSHIKI:もともと悩んでいたのですが…。
——最近はSNS(特にYou Tube
https://www.youtube.com/user/yoshikiofficialでLast Liveの映像をアップしたり)等の更新が频繁になってきていますが、これは何かの前触れですか?
YOSHIKI:はい、7月にヨーロッパで记者会见を行い X JAPANとして大事な発表をします。
——そういえば、4月8日に开催された<新経済サミット2015>で、非常に兴味深い発言をしていましたね。
YOSHIKI:ストリーミングの话ですか?これから音楽流通の主体がストリーミングになることは间违いないですね。レコード、CD、ダウンロード、そしてストリーミングと変わって、ストリーミングの会社もいっぱい出てきていますよね。Spotifyはもちろん、Google PlayとかBeats MusicもTIDALもそうですけど、それ自体を良い/悪いと言っているわけじゃない。むしろ良いと思います。ただ、この状况の中で、一般リスナーが全员サブスクリプション(注:月额定额で聴き放题のストリーミングサービス)するとは思えない。そこからの利益分配があるわけですが、一体これだけで音楽业界がまかなえるのか?と。
——かなり、厳しい状况ですよね。
YOSHIKI:クラシックの场合、例えば200年位前はコンサートの売上とかも多少はあったのかもしれないですけど、基本的に音楽というのは文化への投资/アートへの投资だった。宫廷のロイヤルファミリーのサポートがあってね。だから、音楽という芸术が电化制品を売るような商业ビジネスと同じスキームにある事自体が违うんじゃないかと感じているんです。
——そもそもの问题として?
YOSHIKI:そう。じゃないと、やっぱり付加価値を売っていかなくちゃいけないということになってしまう。稼ぐことは大事ですけど、必ずしもそれだけではないんじゃないかと感じるんです。たまたま20~30年前、CDに変わって音楽が大きな利益を出しましたけど、その基准で考えていくべきなのかどうか。もしそうであれば、今のサブスクリプション方式ではまかなえない。
——そうですね。
YOSHIKI:であれば、ISP(インターネットサービスプロバイダ)が今より课金を仅かでいいので増やして、コンテンツホルダーに分配していく以外にないんじゃないかと思うわけです。
——すでに现代社会では、情报インフラはライフラインのひとつですからね。
YOSHIKI:电気料金は皆さん払いますよね、电気止められると困るから。そこまで强いことを言うわけではないですけど、これから新しいアーティストが出てくるための投资として、ISPからの徴収方式がいいんじゃないかと思うわけです。コンサートビジネスは伸びているじゃないかと言われますけど、それはファンを大势持つビッグネームが成功しているだけで、新人が出てこれる土壌にはなっていないんです。新しいアーティストがでかいホールやアリーナを埋めるのはそんなに简単ではない。
——ええ。
YOSHIKI:アメリカでもそんな议论をしているんですが、IPSからの徴収というアイディアに関しては、エージェントの人や弁护士の方々からも「実はそうなんだよね」という意见を耳にしていたので、今回の<新経済サミット2015>でそれを喋ったんです。実际15~16年前ですけど、ISPと対话があったらしいんです。でもそのときは拒否されてしまったらしい。仮にアメリカで全员が1ドル余分に払ってくれて、それが还元されたら…と思います。これは音楽に限った话ではなくて、フィルム制作者もそうだし、コンテンツをネット上で运営している人たちへの还元するシステムになるんじゃないか、と。じゃないと、エンターテイメントはどんどんシュリンクしてしまいますよ。
——宫廷音楽をはじめクラシック音楽がパトロンに支えられて発展してきた歴史がありますよね。ここ数十年は国民がパトロンとなって音楽を支えてきたわけですが、仆は今后は国がパトロンになるべきだと思っているんです。つまり、ミュージシャンは国家公务员になる作戦。割とマジで。
YOSHIKI:ははは(笑)。それはそれで斩新なアイデアですね。ある程度アロケーションがあった上で、でも自由竞争も必要だと思いますから、その上で当然Spotifyとかがあってもいい。でもそれを高価にしても多くの人がお金を払うとは思えない。だから、今の既存のビジネスを活かした上で、+αが乗ると成立しうるのじゃないかということで、そこはISPしかないんじゃないかと思っている。
——なるほど。
YOSHIKI:この前、TIDALというジェイZが立ち上げたサブスクリプションオンリーのサービスも発表されましたけどね。
——TIDALは无料试聴は一切なく、全て有料サービスですよね。
YOSHIKI:それもいいんですけど、でも今やすべての人がお金を払って聴くということも考えにくいですし、ファンの人达に无理矢理お金を払わせる感覚は良くない。そう考えると、电気料金をみんなちゃんと払うように、プロバイダにはちゃんと支払いますよね?ネットが繋がらなくなりますから。そこでの支払いであれば、スムーズに行くのでは。
——确かに、音楽はインターネット基盘の上に存在する形になってしまいましたから、理に适っていますね。
YOSHIKI:ネットにはコンテンツがあってこそ成り立っているわけですから、ISPがある种の责任を持っているのではないかと。ぎりぎりのラインだと思いますが。ただそれを全世界で展开するのは确実に难しい。でも日本がもしそういうモデルが作れれば…日本じゃなくてもいいんですけど、どこかの国で成り立ったとすればそれはやがて世界に広がります。その最初の国が日本だったらそれはそれで素晴らしいなと思うわけで。もちろんこれはコントラバーシャルというか、いろんな议论を呼び起こす言叶なので、仆自身は音楽に集中したいんでそういう涡中のど真ん中に行くのは好きじゃないけど、でも今回ばっかりはもう1回一から考えないといけないと思って発言しました。
——そのくらいの危机感がある、と。
YOSHIKI:そうですね。自分自身もメンバーである米グラミーでもそういうミーティングをするんですが、このまま行くとどうなっちゃうのか…。仆达が生きているうちはまだいいかもしれないですけど、その先を考えるとね。だからISP経由での徴収というのは未来に対する投资なんです。「ISPから税金を徴収するんですか?」って言われがちなんですけど、税の徴収ではなく、いずれそれがまた新たなお金を产んで还元されるという文化を育むための投资という考え方です。
——そもそもなんでこういうことになったんでしょう。ネットで音楽は流通しやすくなったのに。
YOSHIKI:権利を守ることと音楽をPRすることの対话がうまくできなかったからでしょうね。ISP経由で还元するような仕组みは最初だったらできたかもしれないですよね。今からでは非常に难しいことだと思いますから。