李煜 《虞美人》
春の花や秋の月などは何时まで仕舞うか 春花秋月何时了
昔の栄えは几つ忆えているものか 往事知多少
小さい楼に昨夜また东の风が吹いては 小楼昨夜又东风
故国を顾みるに堪えない月影の下 故国不堪回首明月中
雕りの栏や玉の砌などは多分まだあるらしいが 雕栏玉砌应犹在
宫の乙女だけ変えただろう 只是朱颜改
君には一体忧いが几つあるかと问えば 问君能有几多愁
恰も长江に溢れる水が东へ流れることに似る 恰似一江春水向东流
李煜《浪淘沙·帘外雨潺潺》
帘の外には雨がざらざらと 帘外雨潺潺
春も衰えそうな気配で 春意阑珊
绫地の衾は夜半の寒さに耐えない 衾不耐五更寒
梦の中に旅人の身を忘れたのに 梦里不知身是客
一时に嬉しさに耽けてしまった 一晌贪欢
独りして栏に寄ろうとしない 独自莫凭栏
広くて美しい山川は 无限江山
别れれば易しくては见れば难しい 别时容易见时难
落花が流れに漂ったように春は逝いたなり 流水落花春去也
立派な人の世 天上人间
苏轼《江城子·十年生死两茫茫》
乙卯正月二十日の夜、梦を记して 乙卯正月二十日夜记梦
生きているか死にているか 十年间に 思わないでも 十年生死两茫茫。
何时も忘れられていない 不思量,自难忘。
もし死にていたら
远い故郷の孤墓には 千里孤坟,无处话凄凉。
その寂しさを谁へ言っているか
もし生きていたら
会っても知らぬ人のようだろう 纵使相逢应不识,
颜も衰えて髪も白くなった 尘满面,鬓如霜。
今夜见た梦で俄かに故郷に帰った 夜来幽梦忽还乡。
小さくて暗い窓に临んで 小轩窗,正梳妆。
装っている妻と 相顾无言,惟有泪千行。
互いにじっと见て
はらはらと涙ばかり流れて
一つの话しさえも出られない
毎年悲しく泣いている所は 料得年年肠断处,
必ず名月の夜 明月夜,短松冈。
低い松が生きている岗だろうと思う
苏轼《水调歌头·把酒问月》
名月は何时より有りや 明月几时有
杯挙げて青空に问ふ 把酒问青天
天の都のこの夜も 不知天上宫阙
何年か いざ知らず 今夕是何年
风と往くとは思へども 我欲乘风归去
玉の楼の高ければ 又恐琼楼玉宇
寒き彼方に堪えぬを恐る 高处不胜寒
踊りつつ影に従