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【搬运】P站上一篇排名很高的黑子总受文 『君ともう一度』

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「じゃあ、そうゆう事だから。」
何がそうゆう事なのだろうか。
久しぶりに呼び出されたかと思うと告げられたのは恋人の甘い言叶でも何でもなく、别れを告げる辛い言叶だった。
しかも忙しくて十分に会えないからとか、仕事のスキルアップをしたいからとかそうゆうものならば纳得はいかないだろうがまだよかった。
自分なりにおしゃれをして行った自分を殴ってやりたい。
彼が连れていたのはスタイルもよく、パッチリとした目に守りたくなるような甘い香りのする可爱い女の子。
彼女は彼の腕に自分の手を络めて寄り添うように立っていた。
「俺、彼女出来たから。君とはもう别れるから。」
「え…。」
その女の子は仕事仲间で一绪にいる内に亲しくなったという。
そして目覚めたらしい。やっぱり一绪にいるならば可爱い女の子であるべきだと。
一方的な理由を押し付けて别れた彼の横にいた彼女は大人しく清纯そうに见えたから、そうかそれならば仕方がないと无理矢理纳得しようとしたけれど振り返った彼女の颜を见てそれも吹き飞んだ。
彼に见えないと思ったのかクスっとざまぁとでも言わんばかりの颜で鼻で笑ってきたのである。
それにより自分の中の何かが弾け飞んだ。
极めつけに闻こえた声もその要因なのは间违いない。
「何であんなのと付き合ってたんだろ。」
「珍しかったからじゃない?」
沸々とこみ上げるのは悲しみ等ではなく怒り。
理不尽な理由で舍てた男と见下すかのようなその女、そしてその男に惚れて浮かれていた自分自身に。
自分の男を见る目のなさに嫌気が差す。
舍てられた男…こと黒子テツヤは自分は淡泊な方だと思っていたけれどこんな感情を持ち合わせている事に仅かながらに感谢した。
(泣き崩れるなんて仆のプライドが许しません…。)
メラメラと燃え上がる怒り、さぁどうしてくれよう…黒子は一歩踏み出そうとしたけれどまたしても闻こえた声は一瞬にしてその心を消火した。
「あんな地味でダサい奴、别れて当然でしょ。」
右へフラフラ、左へフラフラと足元覚束なく、ついた先はいつも仕事に行き诘ったりストレスが溜まった时に访れる発散の场…所谓饮み屋だった。
饮み屋と言っても居酒屋等ではなく、おしゃれなBARで、そのカウンターの一番奥の席が黒子の特等席。
カラカランという音と共に店に入店した黒子はそのまま肩を落としながらいつもの席へと进み、座ったかと思うとカウンターに思いっきり突っ伏して叫んだ。
「一番强いお酒下さい!!」
他の客はぎょっとするとこの店に愚痴を零しに来る客は少なくなく、ああまた谁かストレスを発散しに来たと自分の时间へと戻っていった。
黒子が突っ伏して早く~と行っている前に立つのはこの店のオーナー件バーテンダーである赤司で、彼は苦笑しつつも黒子の许容量に合わせたお酒をつくって目の前へと置いた。
「今日はどうしたんだい?随分と荒れているね。」
「……ちょっと自分の不甲斐なさに激しく落ち込んでいるだけです。」
差し出されたカクテルを一気に饮み干すともう一杯とグラスを戻す。
そうゆう风に饮むお酒じゃないんだけどと苦笑するも赤司は同じお酒を用意した。
いつもはこんな荒れた饮み方をする人でない事はわかっているし、长らくこの店を访れていてくれているがこんな状态になった黒子を见るのは初めてだった。
多少惊きはしたものの少しでも気が纷れてくれるならと今日は黒子の为に店を予定より长く开けておこうと思う。
赤司はカウンター内の椅子に足を组んで腰挂けると今度は先ほどと変わりちびちびとお酒を口に含む黒子に手を伸ばして优しく髪を抚でた。
I


IP属地:湖北来自Android客户端1楼2013-04-05 10:15回复

    「落ち着いたかい?仆でよければ话を闻こう。」
    「………。」
    赤司の优しく、慰めるかのような笑みに黒子は目を向ける。
    そしてそわそわと落ち着きなく视线を彷徨わせた后、言いづらそうに…だけど少しずつ言叶を漏らした。
    「…仆はダサくて地味ですか?」
    「……。」
    黒子の髪を抚でていた赤司の手がピタリと止まる。
    无言は肯定。
    それを察した黒子はやっぱりと再び酒を一気に煽った后カウンターに突っ伏した。
    わかっていた、わかっていたけれど改めて言われてしまうと落ち込むものがある。
    确かに、背は低めで体格もいいわけでもなく、おまけに黒縁の眼镜に服は流行なんて一切取り入れていないフードつきの蛍光オレンジのパーカーにGパンでカッコいいと呼ばれる要素は一つも持ち合わせていない。
    大して相手は背は高く金髪が良く似合うイケメンでモデル。
    考えてみれば何故彼が自分なんかと付き合っていたのだろうかと疑问が沸くものだが、それまで恋というものを経験した事がなかった黒子は盲目的になっていた。
    好きと言われれば喜び、あれして欲しいと言われれば喜んでと尽くしに尽くしていたと思う。
    彼に游ばれているなんて疑いもしなかった结果が先程のあれだ。
    「イケメン灭びろ…もげろ…。」
    「物騒な事を言うんじゃない。まぁ、确かにテツヤは世间一般で言うならばダサいだろうな。」
    グサっと容赦なく突き刺さる言叶、おまけに赤司は服も地味、眼镜も颜が见えずありえないと次々と言叶を并べて黒子のライフはどんどん失くなっていった。
    もうどこまで削りつくされるのだろう。もういっそのことゼロになるまで言われて这い上がればいいのだろうか。だがこのままではもう这い上がるどころか上から押さえつけられて盖されてガムテープで固定されそうな势いだ。
    それでも赤司はまだ言叶を并べていて渐く终わったかと思うとでも…と言叶を纺いだ。
    「お前は磨けば必ず光る原石だ。」
    新しいギャグだろうか。
    黒子は酒のせいで真っ赤になった颜を上げてずり落ちた眼镜の间から赤司の颜を见たけれど、その目は真剣で决してからかい等で言った言叶でない事がわかる。
    ならば本気で慰めてくれるのだろうか。
    手を伸ばして赤司くんと呟くと赤司はその手をやんわりと握ってくれた。
    「王子様みたいです…。仆、赤司くん好きです…。」
    「ありがとう。仆もテツヤの事好きだよ。」
    「ふふ…でも仆もう恋人作れないです…。」
    あれのせいで恋爱恐怖症です。
    いや、あればかりのせいではないかもしれないけれど、今だけは人のせいにしていないと色々と溃れてしまいそうだった。
    黒子はふにゃっと笑みを浮かべるとそのままカウンターに突っ伏して寝てしまった。
    元々酒が强くないのに一気に2杯も饮み乾すからだと苦笑しつつも起こす事はしない。
    赤司は再度黒子の头を抚でると、さてと呟いて店の中に目を向けた。
    「大辉、真太郎、敦。准备はいいかい?」
    黒子とは反対のカウンターで一人、壁际のソファで一人、真ん中のテーブル席で一人酒を呷っていた客が目を向けて来た。
    その颜はどれも面白い事が始まりそうな予感がして楽しそうに笑う。
    大辉こと青峰はテーブル席を立つと足取り軽く寝ている黒子の横に来て眼镜を取り上げて颜を覗き込み口笛を吹いた。
    「こりゃ、マジで原石だわ。」
    「起こすなよ。」
    「へーへー。つか起きねーだろ、これじゃ。」
    「んー、髪の毛伤んでるね。やりがいありそー。」
    「衣装も少しは気を使って欲しいのだよ。今时こんな服で歩いている奴がいるとはな…。」
    呼ばれた三人は周りに集まり、髪をいじったり服を掴んだりするも当の黒子は深い深い眠りの中にいて起きる気配はない。
    これは青峰の言った通り当分起きないだろう。
    赤司はエプロンを取ってカウンターに投げ出し、襟を缓めるとそこからフロアへ出て黒子の身体を抱きかかえた。
    确かに黒子の言う通りどこの王子様だと思うが谁も口に出す者はいない。黒子ならば许されるものを。
    そしてそのまま一同は店を出て外へと向かう。
    いつからいたのかそこには黒涂りの外车が付けられており、运転手にドアを开けられ荐められるがままに皆は乗り込む。
    もう遅い时间とはいえ、この奥まった场所でも有名店が并ぶ通りで赈わっており皆の注目を浴びていたけれどそんな事はお构いなしに车は动き出した。
    「さて、思い切り惊かせて后悔させてやろうじゃないか。」
    この子を悲しませた男に。
    赤司は腕の中で眠る黒子の頬へと触れそっとそこへキスを落した。


    IP属地:湖北来自Android客户端2楼2013-04-05 10:15
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      2025-06-12 21:41:21
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      それから数时间后、日が升るもまだ少し肌寒い时间帯。
      黒子は违和感を感じて目を开けると目の前に现れた自分の颜に惊いて逃げようとするも后ろから伸びて来た大きな手に身体を固定された。
      「うわっ!?」
      「动かないでね~。じゃないと耳切っちゃうよ?」
      そうゆう敦こと、紫原は怖い事を言うくせにハサミの使い方は繊细で素早く丁宁に黒子の伸びたボサ髪を整えて行っていた。
      一体この状况は何だというのだ。
      确か昨夜はフラれてヤケ酒を饮む为に行きつけである赤司の店に行った所までは覚えている。だがその先は全くと言っていい程覚えていない。
      だから今、何故见知らぬ男に髪を切られているのかわからなかった。
      黒子がぐるぐると混乱していると、紫原は切り终わったのか軽く栉で髪を整えると指先で毛先をいじってセットしていた。
      そして渐く纳得がいったのか、よしと呟くと満足気な颜をして后ろを振り返って远くにいる谁かに声をかけていたが、黒子の位置からでは阴になっていて见えなかった。
      「ミドチ~ン、终わったよ~。」
      「结构かかったな。」
      「ん~、ちょっと伤みがすごくてさ~。でも绮丽になったし。」
      「……そのようだな。」
      ミドチンこと绿间は物阴から现れたかと思うと黒子の髪型を一瞥すると座ったままの黒子の腕を掴んで促し、その场を离れて奥の部屋へと向かった。
      もう何がなんだかわからず、されるがままについていくと今度は服がズラリと并んだ部屋へと连れていかれた。
      次は何をしようというのか。想像通りであるとするならば着せ替え人形にでもされるのだろうか。
      それならば御免こうむりたいところではあるが有无を言わせないという状况で口を开くことは出来なかった。
      绿间は避けて壁に挂けられていた衣装を数点手に取り、戻ってくると黒子をへと充てるが、眉を颦めたかと思うとそれを傍にあったテーブルへとそれを置き、代わりに巻尺を手に取った。
      「脱げ。」
      「……へ?」
      「闻こえなかったのか?脱げと言っているのだよ。」
      「え、嫌で…。」
      「お前に拒否権はないのだよ。」
      「え、え…?」
      黒子の抵抗も虚しく伸ばされた手に逃れる术はなかった。
      それから数十分。
      衣裳部屋の扉がガチャリと无机质な音を立てて开いたかと思うと中からスッキリした颜の绿间が现れた。
      部屋の外では饴を加えてソファに寄り挂かって待っていた紫原がいて、出てきた绿间を见るとひらひらと手を振ってきた。
      「终わったの~?」
      「ああ。サイズもばっちりなのだよ。衣装は言わずともがなだ。」
      「へ~、见た~い。」
      「待て、まずは赤司からだろう。それで、赤司はどこなのだよ?」
      「ん~?峰ちんとセットの准备してるんじゃないの~?多分あっち。」
      紫原が差した廊下の先には撮影用のスタジオがある。
      あの赤司の事だ、念には念をと真剣に打ち合わせをしているのだろう。何せこの撮影を一番楽しみにしていたのは赤司なのだから。
      撮りたい奴がいると言っていたのは黒子が赤司の店に初めて访れた日。
      それから言叶巧みに黒子を店へと寄り付かせて、付け入る隙はないかと探っていた。そして昨夜、ついにその隙が访れたのだ。
      赤司はその隙を见逃さずに黒子を连れ高层ビルの最上阶にあるスタジオへと来ていた。
      揃っているスタッフは赤司が色々な雑志を読み渔り厳选して引き抜いたメンバーで、その腕は业界で一流と言っていいだろう。
      绿间は仕方なくそちらへと呼びに行こうとしたが、タイミングよく赤司が向かってくるのが见えた。
      「准备は出来たか?」
      「ああ、先ほど终わった。赤司が言ったイメージに合わせたのだが。」
      I


      IP属地:湖北来自Android客户端3楼2013-04-05 10:18
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        「それは楽しみだな。」
        赤司は上机嫌に衣裳部屋へと続く扉を开けて中へと入る。
        绿间は自信満々で赤司の反応を部屋の外で待つが、赤司の言叶は一向に闻こえない。何故何も反応がないのか、まさか気に入らなかったという事なのだろうか。それならそれで何か反応があってもいいものだが。
        中に入ろうかと思うがそれより先に赤司が出て来た为に绿间は安堵の息をついた。
        さぁ、感想を闻かせて贳おうじゃないかと眼镜を直したがどうも様子がおかしい。
        赤司は何も言わずに俯いていたかと思うと突然颜を上げてそれはもういい笑颜を向けて来た。
        ゾクリっ
        そのいい笑颜に反応した身体。それは别に欲情とか恋慕とかそういった甘いものではない。
        悪寒。
        それも物凄く嫌なものだ。
        まさか気に入らなかったとでも言うのだろうか。确かに最高の物を选んだ筈だと思ったけれど赤司から放たれた言叶は全く予想だにしないものだった。
        「テツヤはどこにいるんだい?」
        「……は?」
        どこにとは部屋の中に决まっているではないか。
        思考が一时停止する。
        だが、次の瞬间には思い至って慌てて中を覗き込むもどこにも黒子の姿はない。
        部屋の隅々までいてもどこにもおらずもぬけの壳だ。
        まさかと部屋の前にいた筈の紫原を振りかえるも紫原は新作のお菓子に梦中になっていてこちらの声が闻こえていないようだった。
        「………。」
        绿间はふぅっと息をついてポケットから眼镜拭きを取り出すと丁宁にそれを磨いて挂け直した。紫原には全くしょうがない奴なのだよ…と子供に甘い亲の如く声を挂ける。だが背后から伝わる静かだが锐い杀気に冷や汗を流し、振り返るとそれはもうお手本とばかりの绮丽な礼を见せた。
        「すまない、逃げられたのだよ。」
        「……敦。」
        ビクッ
        マズい事に気づいてお菓子に梦中になっているフリをしていた紫原だが赤司の冷え切った声に身体を大袈裟なくらいビクつかせると観念したかのようにそっと振り返った。
        そして绿间と并んで同じように绮丽な礼をする。
        「ごめんなさい。」
        「わかればいい。」
        楽しみを引きのばされた赤司はすぐに携帯で管理室に连络を取るとビルを封锁するよう伝えた。
        まだそんなに时间は経っていない筈だからまだそう远くへ行ってはいないだろう。ならば出口さえ塞いでしまえばあとは时间の问题だ。赤司はまるでゲームでもするかのように楽しそうに目を细めた。
        绿间と紫原への罚は忘れないが。


        IP属地:湖北来自Android客户端4楼2013-04-05 10:18
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          その时、逃げ出した黒子は最上阶から三回分下りた所の阶段で力尽きていた。
          実を言うと二日酔いなのか若干身体がダルい。おまけに突然知らない场所に连れてこられて髪をいじられ服を変えられて一気に疲れが押し寄せてきていた。
          もういい加减ベッドに横になってぐっすり眠りたい。
          赤司の店でストレスを発散するつもりだったのに全然発散もされなかった。
          (そうだ赤司くんに连络したら助けてくれるかもしれません。)
          早速电话を…と思うが携帯が见当たらない。そういえば财布もない。
          ああ、着替えさせられたんだっけと远い目をして阶段の上で途方に暮れた。
          ああ、仆は一体どうしたらいい。
          上に戻るのは何となく嫌だ。ならばもう进むしかないのだがもう少し体力が回复するまで休憩してからにしようと膝を抱えて阶段の先の出口を横切る人达に目を向ける。
          通り过ぎて行く人达は大きな道具を运んだり、绮丽な衣装をきていたり携帯片手に慌ただしく走って行ったりと様々だ。
          (まるでテレビ局みたいですね。)
          そういえばここは何と言う场所なのだろう。
          外に出て看板でも见ればわかるかととりあえず隠れた趣味である人间観察を始めた。
          右に左に行きかう人々は皆自分の世界に入っているのかまっすぐでまるで别世界のようだと思った。
          谁も自分に気づかず通り过ぎていく様に一人取り残された気分になる。
          (昨日のあの瞬间からそんな気分でしたけど。)
          いつか别れなきゃならない日が来るとは思っていたけれど、それがまさかあんな形になるなんて思いもしなかった。
          别れる时、女の人みたいに悲しくて泣いたりするんだろうかと思った昔の自分は可爱いものである。
          沸き上がったのは怒りばかりでそんなドラマのような展开なんて欠片もなかったけれど。
          ああ、本当に思い出しただけでムカムカする。
          黒子はらしくないと思いつつも溜息をつくと前から小さい悲鸣が闻こえてきて颜を上げた。
          どうやら踬いてしまったらしい。
          反射的に立ち上がるとすぐに転んでしまった人の前へと向かった。
          「大丈夫ですか?怪我はありませんか?」
          耻ずかしそうに散らばった书类を集めている人の目の前に立つと笑みを浮かべて手を差し伸べた。
          その人は桃色の长い髪をした可爱らしい女性でアイドルのようだと思って见ているとみるみる颜が赤くなっていっているのがわかり首を倾げる。
          彼女は「あ、わ…。」と慌てふためいて両頬を抑えた后、チラリとこちらへ目を向けて差し出した手を両手でぎゅうっと掴んできた。
          (?そんなに痛かったんでしょうか?)
          とりあえずとそのまま立ち上がらせてると転んだ冲撃の为か乱れた髪が目に入り、思わず空いている手で抚でるように整えた。
          さらりとした绮丽な髪はよく手入れをされているのがわかり、ああやはり女性はいるだけで魅力的なものだなと思ってしまう。
          それはきっと昨夜の事もあり余计に大袈裟に思っているだけなのだろうが。
          「はい、直りました。绮丽な髪ですね。」
          ぶわぁあああっという効果音がついただろうか。彼女の颜はそれはもう真っ赤に染まり、カチコチに固まっている。
          だが、すぐに我に返ったのか軽く首を振ると黒子の手を强く握りしめてきた。
          「あ、あのっ!时间ありますか?」
          「え?あ…はい。」
          「本当!?あ、じゃ、じゃあこっちに!」
          彼女に引っ张られるままついて行く。こんなにほいほいついて行っていいものかと思うがまぁ、大丈夫だろうと任せる事にした。
          それに途方に暮れているところであったし。用事が终わったら出口まで连れて行って贳おうと决めて。
          そしてそのまま引っ张られて连れて行かれた先はカメラがたくさん并ぶスタジオだった。
          I


          IP属地:湖北来自Android客户端5楼2013-04-05 10:20
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            スタッフの人达はあれこれと打ち合わせをしながらスタジオ内を忙しなく动き回り、彼女はそんな合间を器用に抜けて行く。
            彼女は奥のステージ前まで来ると黒子の背后へと周り背を押して来た。
            「この方も一绪に撮って下さい!」
            「……え?」
            彼女は今何と言っただろうか。
            闻き间违いでなければ撮って下さいと言っただろうか。
            目の前にはカメラを构えた绮丽な男性がいて、まるで彼が被写体のようだと思う。
            绮丽な黒髪は颜を半分隠しているが美形な事には间违いはない。
            彼は黒子の前へと歩いてくると身体を屈めて黒子の颜を覗き込んできた。
            まるで品定めでもするかのように。
            「…すごいね。桃井さん、こんな可爱い子どこで见つけてきたの?」
            「运命なの!王子様なのっ!!」
            「…ああ、そうゆう。いいよ、この子なら喜んで。」
            「やったぁ!よかったね、氷室さん実はすごい被写体に拘る人で…あ、ええと。私、桃井さつきです!」
            「名前も知らずに连れて来たんだ。困った子だね。」
            「だってだって、突然だったから…あーもう耻ずかしいっ!」
            桃井は両手で颜を抑えると冷静に冷静にと呟いていたがふと黒子の颜を见るとまたきゃーっと悲鸣を上げて颜を隠した。
            先程の王子様云々は置いておいて、撮るとはどうゆう事か。まさか自分がモデルにでも?と首を倾げる。
            氷室に目を向けるも彼は笑みを浮かべたままで何も言わない。
            谁か助け船を…と周りを见ても知り合いはいない。
            そうこうしている内に氷室に腕を取られてセットの中へ立つよう促された。
            まさかずるずると流されてしまうのだろうか。地味で目立たない自分がモデル等行き耻を晒すようなものだと思う。
            だが氷室の笑みは逃がさないと言わんばかりでどこかの谁かを思い出してしまった。
            ならば一枚だけと観念してセットに立ち、指示されるままに角度を変え、いざシャッターが切られようとした时だった。
            「俺のモデル胜手に连れてくんじゃねぇ!!!」
            突如スタジオ内に响き渡る怒声。
            スタジオの入り口には肩で息をする青い髪の男がいて皆は手の动きを止めて振り返った。
            彼はずかずかと中へと入ってくると黒子を氷室から庇うかのように前へと立った。
            「こいつは俺のモデルだ。许可なく撮るんじゃねぇ。」
            「カメラマンがモデルを独占するなんて话し闻いた事ないけどね。」
            「るせぇ。とにかく一番に撮るのは俺って决まってるんだよ。」
            「ちょっと、大ちゃん!その人は…ええと。」
            「黒子テツヤです。」
            「て、ててててテツくんは私が见つけたの!!」
            「先に见つけたのは俺ださつき、横取りすんな。」
            「でも一人だったもん!」
            「あ、あの…。」
            何だこの攻防戦は。
            何の取り柄もない自分を皆が取り合っている。
            ああそうだこれはきっと梦だ。普段谁にも相手にされないから皆に构われている梦を见ているんだ、そうに违いないと思う黒子だった。
            だが、そう都合のいい梦ばかりではないという事を思い知らされた。最もこれは现実で梦ではないのだが。
            「青峰っち!ずるいっスよ!俺は何度頼んでも撮ってくれないのに!!」
            闻こえて来た声は闻き覚えがある。
            黒子はまさかと目を见开いて声がした方を振り返った。
            ズカズカと足音を立てて近づいてくる金髪の髪を靡かせてきた男は黒子のよく知る人物だった。
            『あんな地味でダサい奴、别れて当然でしょ。』
            そう言って退けたのは昨夜、つい数时间前。
            忘れるには早すぎる。
            怒りが抜けるにも早すぎる。
            自分をあっさりと振ったその男。
            「るせぇな、黄瀬。俺はテメェみたいなのは撮っても面白くも何ともねぇんだよ。」
            「ひっど!俺のどこが不満なんスか!」
            「俺は可爱い奴撮るの専门なんだよ。テメェは全然可爱くもなんともねぇ。」
            「可爱くはないっスけど、カッコいいっスよ!!」
            「うっぜぇ、マジでうっぜぇ!!」
            彼は不机嫌な颜のまま近づいてくる。その颜も何度见た事か。
            まだ黒子には気づいていない。
            だが彼は青峰に撮られるのはどこの谁だといわんばかりに黒子の颜を见ると目を见开いた。
            当然だろう、昨夜振った相手なのだから。
            しかしやはり梦なのだろうか言われる言叶はいつも予想を裏切ってくれる。
            「初めまして、俺、黄瀬凉太っス!」
            「……え。」
            初めまして?そんな筈はない。
            まさか咄嗟に他人のふりを?
            気づいていない?いやいや、目立たない颜だけど数时间で忘れる事はない筈だ。
            なのに何故彼は本当に初めて见たと言う颜をしているのだろうか。
            何故、颜を赤らめているのだろうか。


            IP属地:湖北来自Android客户端6楼2013-04-05 10:20
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              作者:苍弥


              IP属地:湖北来自Android客户端7楼2013-04-05 10:21
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                id=2763396


                IP属地:湖北来自Android客户端9楼2013-04-05 10:27
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                  2025-06-12 21:35:21
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                  吾辈迟早要跨越语言的障碍、


                  IP属地:湖北来自Android客户端10楼2013-04-05 10:34
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                    求中文


                    11楼2013-04-05 11:32
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                      请用国语。。。


                      12楼2013-04-05 12:03
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                        楼主你是在搞笑吗,,,


                        来自Android客户端13楼2015-05-03 00:06
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